こんにちはせんちゃん(@senchan0413)です!
今回はC型肝炎訴訟においてカルテが無い場合の証拠の集め方についてお話したいと思います

薬害C型肝炎訴訟ではカルテ、もしくはカルテに代わる証拠が無いと残念ながら訴訟を起こせません。
どんなものが証拠になるのか、どのように証拠を集めていくのか私が実践したことをもとにお話したいと思います。
目次
C型肝炎訴訟の証拠集めの方法
まず私がカルテに代わる証拠集めのために行ったことはこんな感じです。
- 厚生労働省HPにて感染したと思われる病院が血液製剤を使ったリストに入っているか調べる
- 感染したと思われる病院にカルテと手術記録は残っていないか問い合わせる
- 製薬会社に当時の副作用が出たリストに報告があがっていないか問い合わせる
- 保険の請求をしている場合→請求記録に血液製剤使用の履歴が残っていないか調べる
- 弁護団にわからないことを問い合わせる
ひとつずつ説明していきたいと思うのですが、その前にちょっと残念な現実的なお話をしたいと思います。
これらのことをして証拠が見つかればかなりラッキーだということが把握できる数字についてのお話です。
C型肝炎訴訟の提訴者数と和解者数
薬害でC型肝炎になったと思われる人の数は1万人以上だとされています。
訴訟をし、和解出来た人数は30年度までに2324人です。
和解出来たのは、全体の約20%です。

さらに訴訟を起こした人の人数は30年度まで3270人なのですが、訴訟を起こしても946人の方は和解に至っていないのです。

あと、これは弁護士さんから聞いたお話だけど、裁判官の裁量にもよるんじゃないかって…これなら大丈夫だろうと思ったものが駄目だったり、これで大丈夫かな?と思ったものがいけたり…カルテ無しの場合の確実性は弁護士さんもわからないみたい
薬害肝炎被害者遺族である私自身こんな残念なお話はしたくないのですが、変にこの記事を読んで期待をもたせてしまうのは申し訳なく思い、現実的な数字を書かせていただきました。
私自身あまり過度な期待はせず今回カルテに代わる証拠集めをしました。
結果を先に報告すると、現段階では残念ながら証拠は集まりませんでした。
この記事を読んだ方の証拠が集まることを祈りながら書かせていただだいています。
C型肝炎に感染したと思われる病院を探す
厚生労働省は平成20年1月17日、フィブリノゲン製剤納入医療機関および第9因子製剤納入医療機関を公表しました。
①厚生労働省HPにて感染したと思われる病院が血液製剤を使用したリストに入っているか調べる
感染したと思われる病院が今も存在しているのか、感染したと思われる病院は血液製剤を使用した病院なのか、厚生労働省のHPにて確認することが出来ます。
カルテ、手術記録・分娩記録、製剤使用簿、処方箋等の記録について、その保管状況を調査したものです。
▼リストの見方についてはこちらからご確認ください↓▼
▼次に感染したと思われる病院の都道府県を下記から探してください↓▼
医療機関名は市区町村ごとに並べて書かれているので、薬害肝炎に感染したと思われる病院がリストに入っているか確認してみましょう。
※次の②病院に問い合わせで電話番号が必要なので、病院の電話番号のメモをとっておきましょう。
病院にカルテと手術記録は残っていないか問い合わせる

②感染したと思われる病院にカルテと手術記録は残っていないか問い合わせる
先程確認した病院へカルテまたは手術記録が残っていないか問い合わせてみましょう。
無いと言われていたけど後々出てきた例もあるみたいだから
418リストへのお問い合わせ方法
製薬企業である田辺三菱製薬(株)(旧三菱ウェルファーマ)の子会社、(株)ベネシスが、フィブリノゲン製剤の投与により肝炎に感染した可能性のある方々の個人情報(418 名)を呼びかけています。
③製薬会社に当時の副作用が出たリストに報告があがっていないか問い合わせる
これは、当時フィブリノゲン製剤の投与により、急性の副作用が出た方のリストで製薬会社に報告があがっていたようです。
ネットから投与された日の確認はできるのですが、名前はもちもん載っていないので直接電話にて問い合わせるのが手っ取り早いかと思われます。
その場合、当事者の方との関係性や手術日、生年月日などの質問があるよ
▼田辺三菱製薬(株)へのフィブリノゲン製剤の肝炎感染が疑われる場合のお問い合わせ▼

保険の請求記録に血液製剤使用の履歴が残っていないか
C型肝炎に感染してから、保険の請求をしたことがあるかたは、何が原因でその病気になったのか保険の請求記録に記載されています。
そこに血液製剤等(フィブリノゲン製剤・特定血液凝固第9因子製剤)の記載があるかどうか確かめてみましょう。
④保険の請求をしている場合→請求記録に血液製剤使用の履歴が残っていないか調べる
この場合、請求した保険会社に問い合わせてみましょう。
管轄地域の薬害肝炎全国弁護団に相談してみる

薬害肝炎全国弁護団とは東北、東京、名古屋、大阪、九州の5つの弁護団のことです。
薬害肝炎弁護団では、電話にて無料相談を行っています。
(※医療の内容や治療に関するご相談はしていません)
⑤弁護団にわからないことを問い合わせる
問い合わせるときは各地域の管轄の弁護団に問い合わせましょう。
【東北弁護団】
開通時間 : 平日(月〜金)午前10〜午後3時
電話番号 : 022−224−1504
【東京弁護団】
開通時間 : 平日(月曜、水曜、金曜)午前10時~12時30分、午後1時30分~4時
電話番号 : 03−6384−1823
【名古屋弁護団】
開通時間 : 火曜および木曜 午前10時〜午後1時
電話番号 : 052−950−3314
【大阪弁護団】
開通時間 : 平日(月〜金) 午後12時〜午後3時まで
電話番号 : 06−6315−9988
【九州弁護団】
開通時間 : 平日(月~金) 午前10時~12時、午後13時~15時まで
電話番号 : 092-735-1193
おわりに
ざっと書き出してみましたが、すべてをやるには時間もかかりますし、正直疲れると思います。
私もやりながら結構疲れました…
私は決して訴訟を勧めているわけでは無いのですが、訴訟をするのかしないのかはおいといて、証拠となるものがあるのかだけ調べておくのはありだと思います。
というのも、薬害C型肝炎の年代にあてはまるであろう方は、当時からすでに30年近く経っていることもあり当時の病院が無くなっている可能性、手術に立ち会った医師たちが引退、または亡くなっている可能性があります。
証拠となるものが時間が経つにつれ減っていく可能性があるのではないかなぁと個人的に思うのです。
C型肝炎訴訟の給付金の請求期限は2023年(令和5年)1月16日まで延長されたので、時間と気持ちと相談しながらどうするのか考えてもらえればなぁと思います。
こちらにも薬害肝炎について書いた記事がありますので、あわせてお読みください。